■はじめに
こんにちは。
バーグハンバーグバーグでインターンをしているトワックンです。
みなさんは最近、映画を観ていますか?
僕はもともと映画が好きでよく見に行っていたのですが、上京してからというもの、課題やバイトなど時間に追われる毎日で見る余裕がなくなってしまいました。
そうしている間に、世間にはどんどん面白い映画が増えていく一方…。
またあの頃のように映画の世界に浸りたい!
でも、どの映画から観たら良いのかわからない…!
そこで僕はある方に相談してみました。
僕達インターンの教育係であるまきのさんは、有名どころからマイナーなものまで暇さえあれば見まくっているほどの映画好きなんです。
そんなまきのさんに「素晴らしい映画を教えて欲しい」と相談してみたところ、5本の映画を推薦していただきました。
すべて観たことのない映画で今から観るのが楽しみです。
さっそく教えてもらった映画を1日かけて観てみようと思います。
■「es」(2002)
es [ エス ]
【まきのさんの おすすめメモ】
大学の実験で看守役と囚人役に分かれて刑務所ごっこ!
どっちも役になりきろう!
【あらすじ】
「疑似刑務所で20人の男を”看守”と”囚人”に分けてそれぞれの役になりきり、2週間様子をみる」というスタンフォード大学の実験に参加したタレク。
初日は何事もなく過ごすが、次第に些細なことで問題が起き始め、囚人役に対しての看守役の罰がエスカレートしていく…!ただの実験なのに…
【感想】
1971年にアメリカのスタンフォード大学心理学部で実際に行われた実験を元に作られた映画。とにかく看守役の我の忘れようが酷かったです…。強い権力と肩書きを与えられるだけで、人ってこんなに変わるものなのか…。
作中で、我を忘れた看守が囚人に腹を立てて罰を与えるのですが、そのやり方が常軌を逸しています。
囚人の髪の毛を丸坊主にしたり、顔におしっこをかけたり、ましてや禁止されていた暴力までやってしまうんです。そこまで役になりきれる人間が恐ろしいのか、権力や肩書きという見えない存在が恐ろしいのか。
どっちにしろ、そんな権力や肩書きに簡単に左右されてしまう人間という生き物は、本当に愚かだな…と暗い気持ちになりました。
初っ端から後味が悪すぎて、引き続き映画を観れるのか不安になってきましたが、まだ始まったばかりでした。残りはあと4本。
■アダム・チャップリン 最強復讐者(2011)
アダム・チャップリン 最強復讐者
【まきのさんの おすすめメモ】
イタリア産「北斗の拳」!!
復讐に燃える男の生き様を刮目せよ!
【あらすじ】
最愛の妻を街一番のボスに焼き殺されてしまったアダム・チャップリンが怒りを爆発させて、何故か悪魔の力を借りて組織の人間を一人残らずグチャグチャに殴り殺しにいく話
【感想】
監督も兼ねている主演俳優エマニュエル・デ・サンティの肉体美とこんなに血血しぶきでる!?と言いたくなる映像技術など、「北斗の拳」に少しでも近づけようとする、強いこだわりが見える映画でした。
特に、戦闘シーンで悪魔に取り憑かれたアダムが、白目を向いて雄叫びを上げながら尋常じゃないパワーで戦う場面があるのですが、頭が吹っ飛んだり、腕や手が引きちぎられたりなど、残虐描写がとにかく凄惨…。
スピード感と迫力は満点で見応えはあるのですが、やはりゴア描写に慣れていない僕にとっては心のダメージが大きい作品でした。これをオススメしてくれたまきのさんにはギャグの分類で見えているのかもしれません。
もしかして全部こういう初心者にはキツイ映画を教えてくれたのでしょうか。
■マーターズ(2008)
マーターズ
【まきのさんの おすすめメモ】
天国や地獄って本当にあるの?
誰もが気になるその疑問をズバッと解決します!
【あらすじ】
1971年フランス。何者かに監禁・拷問・虐待を受けていたリューシーが自力で脱出。
その後、預けられた施設で出会った少女アンナの支えにより心の傷が癒されていく。そして15年後、リューシーは復讐をするため犯人の家に乗り込んで家族全員を皆殺しにするが、それはアンナが体験する「真の恐怖」の序章に過ぎなかった…
【感想】
DVDのパッケージで確信しましたが、これらは「素晴らしい映画5本」ではなく「最悪な気分になる映画5本」でした。なんでよ。
そしてこちらの映画ですが、今まで見てきた映画の中で一番胸糞悪いトラウマ映画でした。
とにかく痛々しい虐待をひたすら見せられます。
どれも残酷な拷問ばかりなのですが、一番見ていられなかったのは全身の皮膚を剥がされる描写。そのシーンは、女優さんの演技だとか演出の仕方がものすごくリアルで、見ている側までやられている気分に陥ります。そこからの終わり方だけがどうしても納得がいきません。
アダムチャップリンよりかは血の量は少ない方ですが、現実さでいうとマーターズの方がグロいかもしれません。
この映画見た後、謎の頭痛に襲われるぐらいダメージを食らいました。もう見るのやめて寝たいですが、まだ2本あります…。
■ファニーゲーム(1997)
ファニーゲーム
【まきのさんの おすすめメモ】
別荘で余暇を過ごす幸せな家族を訪ねてきた
青年二人との、心あたたまる交流!
【あらすじ】
とある家族が別荘で休暇を過ごそうとするが、「卵を分けてくれ」と訪ねてきた謎の男二人組に突然ボコボコにされ、そのまま「明日の朝までに生き残れるか」というゲームが強制的に付き合わされることになってしまう。理不尽すぎる二人にされるがままの一家は果たして生きて帰れるのか…?
【感想】
この映画を見終わった後の絶望感。ものすごく泣きたい気持ちです。
登場人物が観客の存在を知っているかのように話しかけてくるメタシーンがあって何か胸がざわざわするし、「残虐描写は極力見せない」というような独特な方法で表現する分、見る側の想像が逆に膨らんでさらに心が痛くなるし、良い事がありません。
中盤、お母さんが2人組の1人をライフルで撃ち殺してさあ逆転だ!と思いきや、そこも映画の常識を覆す方法で復活して、この瞬間「もう何やっても無理だな」と絶望しました…。
マーターズの次にこの映画を選んだのが間違いでした…。
胸糞の悪さが畳み掛けてきて、死にたくなってきました。
■イレイザーヘッド(1977)
イレイザーヘッド
【まきのさんの おすすめメモ】
監督の見た夢を映像化した噂の、
幻想的な世界観に入り込もう!
【あらすじ】
主人公のヘンリーが、ガールフレンドのメアリーに「今までに見たこと無いような奇形児を生んだ」と告白され、それを受け入れたヘンリーはメアリーと結婚をする。
新婚生活が始まるが、二人はその赤ん坊の泣き声に悩まされ、耐えられなくなったメアリーは赤ん坊とヘンリーを置いて家出をしてしまう。ヘンリーは同じマンションの女の人と肉体関係を持つが、精神がおかしくなった彼は不思議な女の幻が見えるようになり、赤ん坊が邪魔になったヘンリーはその奇形児をハサミで殺してしまう。そしてヘンリーの意識は天国の世界に引き込まれてしまう…(見たままの流れを書きました)。
【感想】
これまで見た映画がすべて刺激が強すぎたのと比べると、こちらは落ち着いたトーンではあったのですが、本当に意味不明で、もう何が何だかわからない。頭がおかしくなりそうでした。
白黒映画なので、その白黒さが、さらに気色の悪さを演出しています。
セリフがあまりないシーンが多いせいか、自分で頑張って理解しようとする為、想像力が試されます。
ただ、これまで紹介してきた見応えがある映画とは違い、監督独特のなんとも言えない独自の世界観を味わうことができますが、今までの4作の後味の悪さとこの映画の意味不明さがゴッチャに混ざり合って、どうにかなりそうです。
■鑑賞終了
・・・・。
まきのさん。
違う。そうじゃない。
僕はただ「オススメの映画ないですか?」と聞いただけなのに。
人生における大事な教訓を教えてくれる、ど根性映画とか
友情の絆を描いた、さわやかキラキラ青春映画とか
そういった、また明日から頑張ろうと思える映画を教えてもらいたかったんです。
なんですかこれは。
酷すぎるじゃないですか。
そうですよね。僕の聞き方が悪かったんですよね。
きちんと
「人生の教訓を教えてくれたり、友情の絆などを描いた、
また明日から頑張れる、刺激的な映画を教えてください」
と丁寧に説明するべきでしたね…。
もう二度とオススメされた映画はみません。