はじめまして。
この度、バーグハンバーグバーグでアルバイトとして働くことになりました松岡です。
前職はテレビ番組の制作スタッフ(AD)として5年ほど働いていたのですが、3月頃に見ていた星座占いのラッキーアイテムが退職届だったので、試しに会社に届けを提出してみたところそのまま受理され、その日に辞めることになってしまいました。
それから1週間後、ツイッター上で
バーグハンバーグのアシスタントをやってくれるアルバイトを募集したいと思ってます。都内在住で、特に資格はいりませんが最低限のPCスキルは持ってる方。10〜19時、週3日以上勤務できてバーグのこと知ってる方がいいなと思っております。応募頂いた方には200日以内に返信します。(続く)
— シモダ テツヤ (@shimoda4md) 2017年3月16日
こんなバーグハンバーグバーグのアルバイト募集がありました(今は募集してません)。落ちる前提で応募をしたところ106人の応募の中から奇跡的に受かってしまい、現在はアルバイトとして働いております。
アルバイトの初日からシモダさんは僕をとても可愛がってくれ、AD時代のボロボロの服装で出社した僕に「気分を変えた方がいい」とジャケットを購入してくださることもありました。
僕が「社内で存在感を示せるようにがんばりたい」と相談したときも、親身に話を聞いてくれました。
この時点で僕がシモダさんに全信頼を置くようになったのは言うまでもありません。
……しかし、そんなある日。突然シモダさんからあるメッセージが届きました。
>急なんですけど、この髪型にさせたいのですが大丈夫ですか?
とても急な話でした。
でも、この髪型なら社内でバツグンの存在感を示せそうです。
シモダさんに全信頼をおいていた僕は、(シモダさんが言うことだから間違いないだろう)と思い、即座に返信しました。
「大丈夫です!」
こうして、言われた通りの髪型に変えることを決心したのです。
そして散髪当日
美容院の予約や諸々の手配などは、全てシモダさんがしてくれました。
提案された当初は驚いたあの髪型も、今では不思議とかっこよく思えます。僕は今日生まれ変わるのです。
指定された場所へ行くと、そこは予想よりもオシャレな美容室でした。
……緊張しながら店内に入ると、担当の美容師さんが現れ、さっそく散髪開始。
あらかじめ美容師さんにはシモダさんから髪型のイメージが指示されていたようで、
僕は目をつむり、来たるべきイメージチェンジの瞬間を妄想し続けました。
~2時間後~
2時間経ち、美容師さんの「うん。いい作品になりました!」という満足そうな言葉とともに施術が終了しました。
全信頼を置けるシモダさんが提案し、オシャレな美容師さんも「いい作品」と認めた髪型は、はたして僕に似合っているのでしょうか。
ゆっくりと目を開けてみると……
あれ?
ちがくない???????
髪に直接エクステを織り込まれてミサンガのような状態になっていました。
常にロープのように垂れ下がっていてマジで重いです。
美容院の帰り道ですれ違う人には三度見されるし、この髪型では趣味であるサウナにも行けないでしょう。最悪です。
しかし、「こうなったらエクステを切り落としてシモダにぶん投げてやろう」とカミソリを手にした時。
目の前に違和感のある光景が飛び込んできたのです……
なんと、弊社のクリエイティブ部長の山口さんが会社のベランダから落ちそうになっていたのです。
「助けてー!」
「助けてくれ―! 誰かー!」
動揺しながらも山口さんを救出する方法はないかと考えた瞬間、ある方法が頭の中で浮かびました。
「この髪を使えばいい」
咄嗟にそう思った僕は、急いで会社のベランダまで上がり、この髪を山口さんの手に近づけました。
藁にもすがる表情で髪を掴む山口さん。
そして、それを引き上げる僕。
そして、全力で髪を振り上げ、なんとか山口さんを救出することができたのです。
ふと、山口さんの手を見ると、無数のナイロン素材のエクステが握られていました。
それを見た瞬間、僕が先程まで感じていた怒りは消え、「シモダさんがつけてくれたエクステで人の命を救うことができた」という感謝の気持ちが、心の中に沸々と芽生えてきたのです。
『頭を使えば、どんなことでもできる』
……シモダさんはきっと、このメッセージを僕に伝えたかったのでしょう。
どんな問題であっても、頭を使って機転を利かせれば解決できる……そんな仕事論を、『体験』を通して僕に叩きこんでくれたに違いありません。
奇抜な髪型ではございますが、新しいバーグハンバーグバーグの一員として加入した松岡をよろしくお願いします。
道で遭遇しましたら気軽に救命道具としてお使いください。
おわり